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お金の話

未分類
12 /05 2017
横になったまま書くの初めてだなあ。

この頃は書きたいこともない
何の変哲もない日々が続いていたのだけれど
今夜は少し書きたいことがあるんだ。

今日仕事から帰ってきたとうちゃんが
お金の話をしたいと、突然言った。

で、うちの通帳全部見せてくれって、
続いた。
ここ何カ月も、暇な状態だったから
会社の資金繰りがナニなわけで、
とうちゃんがいろいろ考えてるのはわかるんだ。

資金繰りは銀行ではなくて
まず自分が持ち出すものだってのも
なんとなくわかるんだ。

でもさ
働いて貯めてきた貯金をさ
つぎ込まなきゃいけないって
どうしても納得できないんだ。
それはね
そもそもなぜ父親の会社なんかを
継いでしまったのか
なぜもっとちゃんとした企業に
就職しなかったのかという
根本的なとうちゃんへの無理解が
あるからなんだよ。

私にはとうちゃんが大事にするものの価値が
まるっきり分からない。

わかるときが来るとは思えない気がする。

ああ、お金の話をするのは、嫌いだ。
節約しようというと
てきめんに怒りだすとうちゃんは
自分の欲望にだけは忠実なんだもの。
(自分の小遣いを減らされことだけは
断固拒否するんだぜ)

布団から出てる手が冷えちゃった
もう寝ます。
おやすみなさい。
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大切な友達へ

未分類
05 /10 2017
死ぬことだけはしないって
私を安心させてくれたこと、あったね。

もう一度、安心させてください。
死ぬことだけはしない。
自殺だけはしない、と。

いま、どんなに孤独でも
生きるのしんどくて、
どれほど消えてしまいたくても、
自殺だけはしないと、また言ってください。

あなたは知っているのだから。
残された子供が生涯もち続けてゆかねばならない
背負いきれない重荷を。

何とかしたいなんて、思わなくていい。
何も出来ないなんて、思わなくていい。
あなたはいま、いちばん辛いことを
きちんとやり続けているんだよ。
生きるということを。

いちばんきびしい
いちばんつらい
生きるということを
あなたは必死になって続けているのだから

もうそれだけで十分なんだよ。

覚えてる?
NHKでやってた 「ヨーコさんの言葉」。
好きだって言ってたよね、あのテレビ。

長い長い年月、うつ病で苦しみ続けたヨーコさんが
癌になったと知ったときの解放感。
「死ぬ気まんまん」ってヨーコさんの本、読んだかい?

転機はいつ、どんな形でやってくるかわからないよ。
私とあなたが知り合ったのだって、転機といえば転機じゃないかい?

あの毒ババから生き延びた理由は
残りの人生をそうやって苦しむためじゃないよ、
それは絶対だよ、必ずさ。
だから、それまでは、自分で消えちゃダメだ。

いいね、なんにもできなくていいから
勝手にこの世から消えるんじゃないよ。

春がきていた

未分類
03 /06 2013
まいったな
二度寝して目が覚めたら 冬が帰ってしまっていた

窓から見える外はまぶしいほど輝いていて
窓を開けると清新な光の束が
青い青い天から地上に降り注いでいた

庭に出るのを待ちかねていた黒い雄犬が
光の強さにびっくりして
「これはなぁに?」と振り返った

あぁあ、春が来たよ

この春はきっと子供
自分の出番がうれしくって
きらきらはしゃいでいるんだろう

この春は きれいすぎて 純粋過ぎて
私は 目も開けられないから こうして下ばかり見ている



            etching24.gif



イラスト素材 Night on the Planet http://landetvous.com/nightontheplanet/

おぼえておこう

未分類
03 /02 2013
わたしだって可愛いころがあったんだ
すべすべでほかほかの肌に
ぱつんとそろえたまっすぐな髪
わらうと口の横にちょこんとへっこむえくぼ

かわいいね かわいいな と見つめられて
さぁおいで こっちだよ と抱っこされて
高い高い声で うれしさしかないこころで
うんとうんとわらったっけ

わたしがあんなに可愛かったころを知る人は
いまはもうお墓のなかだけれど

     takara-mono.gif

わたしだって可愛いころがあったんだ
つやつやしたきれいな肌に
光を受けてかがやく髪
わらうと口の横にちょこんとへっこむえくぼ

だいすきだよ あいしてるよ とささやかれて
いっしょになろう 結婚しよう と求められて
上目づかいにうつむきながら
こっくり うん とうなづいたっけ

わたしがあんなに可愛かったころを知る人は
いまはもうわたしの顔すらわからないけれど

     asaichi1.gif

わたしがあんなに可愛かったころを知る人は
だあれもいなくなったけれど

わたしはあなたをおぼえておこう
お墓のなかでねむるあなたを
すべてをわすれていくあなたを
わたしはずっとおぼえておこう
ずうっと ずうっと おぼえておこう


aki-l.gif



イラスト素材 mariya http://serenity.whitesnow.jp/mariya

親は先に逝くものだから

未分類
11 /19 2011
同世代の人のブログを読んで、ときどきお目にかかる親の記事。
しかも大半の人たちは「親とは決して仲が良くない」らしい。

かといって、面と向かってケンカするわけでもなく
心の底でむかついたり、あきらめたり、呆れたりしながら
老いた親とそこそこ、あたりさわりなく
距離を置きつつ付き合っているというのが主流のようである。

私もそうだったから、よくわかる。

老いたりといえども、まだ心も体もある程度正常な親に対して
子はなかなか強気に出ては行かれないものだ。
どんなに腹が立とうとも。

私が父に怒声を投げつけたのは、父が死ぬ10日ほど前ではなかっただろうか。
父はもうトイレでズボンを脱げないくらいに弱っていて
私が脱がそうとしたら恥ずかしいという。
大きな声で母を呼ぶのだが
母は日頃の父の世話のせいで腰を痛めて動けなくなっていた。

それでも母を呼びつける父に、私は切れて怒鳴った。
「パパが何でもかんでもママにやらせるから、ママはもう動けないんだよっ!」

父は怒鳴り返してきたが
かつて子どもたちを震え上がらせたその威力は、もう父には存在しなかった。
結局そのときは訪問看護婦さんに来てもらい始末をつけたわけだが
その翌日あたりに父は発作を起こして入院し、そのまま帰宅しなかった。

私は後悔しているか?
否である。
してもしょうがない後悔などしない。

入院中の父はこんなことを言った。
「ママに済まなかったと謝ってくれ、俺と一緒になったばかりに済まなかった」

最後まで見舞いに行かなかった母に伝えたが
父のおかげでうつ病になり、認知症も出始めていた母は
「へ~、そんなこと言ってたの」と一蹴した。
父の言葉が心底からの謝罪だったかどうかなど、もう母には関係無かった。

父はそれまで多くの過ちを犯し、母や家族を危機的状況に追い詰めてきたが
そのたびに父は深い反省の言葉を口にした。
母は許し続けたが、父は同じ過ちを繰り返してきたのだ。

その父の最後の詫びに、母は耳を貸さなかった。
もう面倒はかけないでほしい、私を自由にさせて欲しいと、母はただひたすらに父の死を願った。

そして父が死んだ。

姉も、母も、私も、泣かなかった。
葬式はしなかった。

母は父の骨が邪魔で、田舎の寺に送りつけてしまうか
ゴミに出してしまいたいとの意向だったが
認知症となった母にそこまでの行動力がなくなったのは幸いだった。

父の部屋のものを、私はすべて処分した。
父の蔵書はもちろん、カメラのコレクションもゴミに出した。
父のうそだらけの日記も、父の書いた記事の載った本も父のものは全部捨てた。

きれいに片づいて、何もなくなった部屋を見て
母が久しぶりに笑ったのを覚えている。

半年ほどして、姉が父の遺骨を都内の寺にお願いする手はずをつけてきた。
新聞によく広告の出ている共同の墓である。
田舎には父の家の墓があり、父は長男なのでそこは無縁墓になるだろう。

母は正常なころから父の家の墓にだけは入りたくないと言っていたが
そこは完全に安心していい。

正直に言う。
墓なんかどうだっていい。
墓を大切にする人たちを否定する気はないが
私には一族伝来の墓を守ろうとか言う気持ちはかけらもない。

母が死んだら父と同じ共同墓に入れるか
それとも私の通う教会の墓に入れてもらうかどちらかになるだろう。
もちろん母が私より長生きしたらわからないが。

親はたいがいの場合、子供より早く死ぬ。
親が死んだ時、泣けるなら多分、子供はその親を慕っていたのだろう。
生前どれほど憎いと感じていたとしても。

親のために涙するとき、子供の涙はきっとものすごく美しく尊い。

私にも父のために大泣きした記憶が一度だけあるが、
そのときの私の感情は、私に正常な記憶力がある限り忘れられはしないだろう。
またいつか書けるといいと思っている。