決めゼリフはなかった

娘の結婚
03 /23 2017
日曜日に、娘の彼氏は来たよ。
午前中から会いに行っていた娘と一緒に来たよ。
ピンポーンが鳴ってドアを開けると両手に花苗の入ったダンボールを抱えて
彼氏と娘がよっこらしょっと入って来たよ。

「手土産をくれるならお花の苗がいい!」
「どんな苗を選んでくれるか楽しみにしてるからね!!」
「あ、でも宿根草がいい。多年草でもいい、一年草はつまんないからイヤ~」

と先日、注文と条件をつけておいたのだけれど
これが、虫のゆえにガーデニングを毛嫌いする娘には相当な難問で、
スーツを着込んできた彼氏とホームセンターで長いこと宿根草探しに歩き回ったそうだ。
で、この季節、春とは言えども今の時期に咲いている宿根草多年草は
春真っ盛りになるまではじっと我慢の地味な姿をしているものが少なくない。

で、ふたりで一生懸命選んでいたら、どの苗もみんな背が低く
そこに1輪花がちょこりんと咲いている程度のものばかり。
これじゃあ、あんまり華がない、って彼氏のほうが思ったようで
別のホームセンターを回って小花がこれでもかとぎゅうぎゅうに植えてある
寄せ植え鉢も買って来た。

花苗
黄色の目立つ花がキララというサントリーブランドの品種、これは娘が大いに気に入ったんだって。
で、ベビーピンクはゼラニウム。
すでにうちに咲いているゼラニウムたちと色が重ならないよう用心したらしい。
でもリンゴ咲きじゃないからうちのと品種は違うんだけどね。
あとは芝生にスターチスみたいな乾いた感じの花が咲くアルメリア2株と
宿根ネメシアのホワイトとラベンダー。

寄席植え
この寄せ植えも娘が「可愛い!」と選んだらしい。
確かに可愛いんだけどね、ものっすごいぎゅうぎゅう詰めだから
根っこが回りすぎて春真っ盛りに早くも植え替えしないといけないだろうな。
うんと~、わかるのはハナカンザシの赤と、
クリサンセマムのムルチコーレとノースポール、
ガザニアっぽいつぼみもあるけど、一番小さいもじゃもじゃしたやつの正体は謎。
花が咲かないと調べようもないしね。

それからそれから、虫が嫌いでも花束は欲しいわが娘は
ついでに自分に花束買ってもらったそうな。
花束
なんか個性的な花束だわ~
彼氏がこれって選んでくれたらしいけど
オレンジと黄色を喜ぶ女の子って多くないのじゃないのかな。
日に焼けた元気なお嬢さんを連想させるような色合いで、
正直私は好みじゃないけど(第一バラがない花束なんて!!)
娘は初めてもらえた花束にいたくうれしそうだった。

でへへ、つい花の話になったけれど、彼氏が来た目的は結婚の承諾なわけで。

ちびわんがね、4人揃っているととにかく嬉しそうでさ、
自分も群れの会議に参加したいと必死にテーブルの下で跳ねてて
結局娘がちびわんを抱っこして穏やかに話は始まったんだよ。

「お嬢さんをください」とかって決めゼリフが聞けるかなと思っていたら
とうちゃんが先に「で、いつごろ結婚するの?」と言っちゃってさ~
そのままだらだら、緊張感もなしに進んだわけよ。

娘が結婚後に住むところと、結婚式の式場が決まったら
じいちゃんばあちゃんに報告に行こう、ってことで本日は終了。

・・・・とうちゃん長男だからさ実は娘が嫁に行くと
とうちゃんの実家としてはかなり深刻な話になるわけなんだが
とうちゃん自身は私が毎夜毎夜ひそかに神様に祈っているせいで
「いまどき家もくそもないよ」
なんて、素敵なことを言っておった。
じいちゃんとばあちゃんへの報告は、彼氏側の両親を巻き込んで形が整ってからの
事後報告にして動かせなくする効果もとうちゃんは計算しているらしい。
で、じいちゃんへの報告はとうちゃんも一緒に行くそうだ。

ちなみに私は行かない。
だってじいちゃんは、とうちゃんには言えないことを嫁の私に向かって言うからさ、
それを言わせないためにも、私は欠席するつもり。
じいちゃんにキツイこと言われて娘が泣いたら
とうちゃんが多分ムキになって守ってくれると思うんだ。

とうちゃんは昔、私が入院中に自分の実家に娘を預けていたとき
発熱した娘をおんぶして食事を作ってたばあちゃんに、
「なんで布団で寝かせてないんだ!」って激怒して
熱のある娘を抱えて私のほうの実家に逃げ込んだくらいの人だから
娘が泣かされたりしたら、多分また激怒すると思うんだよね。

とにかくそれは、あと少し先になるだろうな。
結婚は夫婦ふたりのものだから、周囲があれやこれやと邪魔するのは
神様の意思に反しているもんね。
さぁこれからは、ただただ祝福がふたりの周囲にあるようにと
毎夜毎夜祈らねば。
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ご機嫌とりの鯛

娘の結婚
03 /17 2017
昨日は仕事に行ってた。
黒オスが居なくなってから、ちびわんこだけを家に置いていくのがかわいそうで
仕事は出来るだけ娘の休みの日にしている。

で、家にいる娘。
昨日は昼前にメールが来た。
「鯛買った。
半身は刺身にして、半身は塩焼きにする」。

なぜに突然鯛なのか知らんと思ったが
ちょうどいまのシーズンは鯛が手に入りやすい上に美味しい。
とうちゃんは鯛の美味いのに目がない。
だから娘は買って来た。

だって今度の日曜日、彼氏が「お嬢さんを下さい」って言いにくるんだもの、
とうちゃんのご機嫌をとっておくのは大切なのさね。

ついでにホンビノス貝もあったからと
ハマグリ大好物のとうちゃんに、これまたうれしい食材も。
おお、常日頃にはない大サービス、
彼氏のための接待工作色さらに強し。

いつもは6時7時まで仕事をするとうちゃんが、
昨日はきっちり5時に仕事を切り上げて、とっとこ家にかえってきた。
なんだい頑張れば6時までに帰宅できるんじゃんか、と
私は助手席でちょっと唇を尖らせたり。

でもって、早く帰りすぎて、娘は風呂入ってた。
ああ本当は仕事行った日なんかメシの支度をやりたくないんだが
鯛があるんじゃやらないわけには行かないので
ちゃっちゃとあら汁の支度をするしかない。
(ありがたいクックパッドを参照しつつちゃっちゃっと)

で、娘が風呂から上がると、今度はとうちゃんが入る。
私はあら汁に掛かりつつ食卓を整えたり一人働いてる。
娘があわてて鯛のサクを刺身にし
砂を吐かせた貝を洗う。
私が根性で鯛の硬い硬い骨を切って切り身にする。
(だって出刃庖丁ないんだもん)

とうちゃんが風呂から出るのを見計らって切り身を焼き始める。
貝は卓上コンロで蒸し焼きにする。

やっとこさ、みんなで席に着く。
とうちゃんの食べる速度が猛烈に速い。
美味い美味いの大連発。
娘はあら汁を作る予定にはしていなかったらしいけど
とうちゃんはあら汁をかけた鯛茶漬けが一番美味かったそうな。

とうちゃん大ご機嫌。
こんなにいい娘なら嫁に行かせないほうがいい、なんて笑う。
とうちゃんのご機嫌に娘もニコニコ。
ちびわんこも鯛のほぐし身をもらって尻尾ぶんぶん。

私は作るだけ作って、後片付けも全部やったけど
刺身数切れとあら汁をちょびっと飲んだだけ。
貝も焼き鯛も口にしてない。
魚も貝も私の腸には合わないからね。
娘もそれは知ってたけど、
私が食べられなくても違和感抵抗感申し訳なさゼロなんだよね。
娘だけじゃなく、私の知人はみんな平気で私の前で
いろいろ食べまくる。
食制限の修行も40年を超えると平常心ヽ(´∀`)ノ

二人がニコニコしてるから私もやっぱりニコニコした。
家族の喜ぶ姿は、私にとっては立派なご馳走なんだ。
まったく我ながらなんていい母親なんだとひそかに自画自賛。
(いいえ、神様のおかげです、とすぐに言い直す)

あさって、娘の彼氏が「ください」って言いにくる。
とうちゃんは焼肉や鍋をやりたいっていうけど
彼氏は一刻も早く場を離れて緊張から解放されたいだろうから
お茶とお菓子くらいでいいんじゃない?
と説き伏せた。
日曜日の礼拝のあとに和菓子屋さんに寄ってこよう。
あんこは私も食べられるもんね。
なににしようかなぁ。




ダイヤの指輪から真珠の指輪

娘の結婚
02 /26 2017
婚約、なんてものもまだしていない娘と彼氏なので
順番は大いに変なのだけれども
まぁいいんじゃないの、と思って先月、
私が四半世紀前に夫からもらった婚約指輪を娘に譲った。

終焉とはいえ、まだバブル臭がぷんぷんしていた時期で
夫はえいやっと頑張って7桁値段の良質な1カラットのダイヤモンドの指輪をくれた。
華やかな社交界にお住まいの方々には
1カラットぐらい普通に着けていくところもあろうけれど
私なんぞはこの婚約指輪を2回か3回しか身につけたことがない。

なにせ当時流行のでっかい立て爪ブリリアンカットは
宝石に慣れない私には
ちょっと擦っただけで皮膚に切り傷が出来るほど鋭くて
ますます引き出しの奥に仕舞われてゆくのだった・・・
泥棒さんに盗まれないため、自分でも忘れるような場所にね。

だから、娘にちゃっちゃと譲った。
娘の世代は意外と堅実で、1カラットのダイヤモンドだと
かなり豪勢なうちに入るらしく、意外なほどに喜ばれた。
(芸能人の婚約だとフツーに数カラットのダイヤの指輪してるのにね~)

と、いうことで娘は彼氏と一緒にいろいろな宝石店をまわり
ウノ・カンダでデザインしてもらうことに決めた。

それから1ヶ月ほどして、指輪が出来上がり
今日娘がそれを持って帰ってきた。
同じ1カラットのダイヤでも、
バブル時代のこれ見よがしな堂々たるデザインと違って
しなやかで優しく、繊細で柔らかい感じに仕上がっていた。

・・・・が、どうもそのか細い指輪だと、
先の指輪の土台に使われていたプラチナの量が少なすぎるように見えた。

すると娘が、はい、とこれを差し出した。

「パパからもらったときの刻印がそのまんま残してあるよ」

娘は自分で真珠を購入し、先の指輪の土台につけて返してくれたのだった。

ゆびわ

なんとまぁ乙なことをしてくれちゃうのかしら・・・・

娘の気持ちは、うれしい。
ただ正直にいうと、そこまでしてくれなくても、と思った。
誰かに盗まれるかもしれない宝物って持っておくだけで厄介だし。
けれど夫は娘のしたことにまんざらでもない様子だった。

(ちなみに娘は夫にはチタンの手作り真空タンブラーをプレゼントしていた。
かなり高そうだった。
幸せだと財布の紐が緩むのね)

きっとこの真珠の指輪、私は娘の結婚式にしていくのだろうな。
いつになるのか知らないけれど。

娘の彼氏と正式に会った

娘の結婚
11 /06 2016
今日は娘の彼氏との会食会だった。

本当は去年の11月に予定されていたのだけれど、
あの時も私の入院でさっぱりと流れ、
その後は春に仕事がらみで娘の体調不良や入院があり
その直後に娘と彼氏双方の転職があり
(彼氏は遠距離恋愛がいやで関西の職場をやめ、こっちに転職したのだ)
夏にまた私の入院、
同時期夫の週7日仕事などで
ついに1年も過ぎてしまい、やっと今日
娘の恋人という青年と、正式に会って話すことが出来たのだった。

夫はつい最近まで、娘の恋をうれしく思ってはいなかったのだが
私がこの前の再手術後に何もかもぶちまけたのをきっかけに
「ママが元気なうちに結婚して子供を産みなさい」と娘に言ったそうだ。
これはこの前退院後、娘から聞いた。
生きてるうちに孫の顔、と心配されるにしては、私はまだ若いような気もするが
確かに元気なときが少ない私には大事なことかもしれない。

そして今日になった。
彼氏はガチガチに緊張していたが夫はそこに好感を覚えた。
調子よくしゃべる男だったら、夫はむしろ気に入らなかっただろう。

彼は誠実そうで、
しっかりと働いていて、
娘を大事に大事に考えていた。
これだけで文句はなかった。

(彼には育英会奨学金の借金もなかった、
私が細かく質問したのだが、個人的にこれは大事だと思う。
貯金の額をバカ正直に答えてくれたのにも好感が持てた。
遠距離恋愛の時期が長く、新幹線代に消えたのか
年齢に比して少々ナニだと思ったが
それは締まり屋の娘がどうにかするだろう)

で、いつ結婚するのかというと
未定である。

娘が未定にしているのだ。
なぜって老犬の黒わんこを置いて家を出て行くなんて出来ないから、だそうだ。
黒わんこは老いて、これまで3度も死にそうになりながら、
そのたびに復活して元気に散歩に行く芯の強いわんこである。
先日まで1週間黒オスわんこは食事を一切取らず、
生気がなく、歩けず、ついに死ぬ気かと思っていたら、ひょっこり復活して
今日もきちんと散歩に行った。
娘は黒わんこの死を恐れ、泣いたり祈ったりしていたので
黒わんこの復活は祈りが通じたのだと喜んでいる。

喜んでいるが、実はすぐにも結婚したい気持ちもあるそうだ。

娘の彼氏と私たち夫婦が正式に会うまで、去年から丸一年かかったが
今日の感触は大変いいものになった。
去年の段階だったら、きっとこんな風ではなかっただろう。
だから、きっと
黒わんこと関係する娘の結婚時期にも
最善のときが必ずやってくることだろう。
あせらずに見守っていこうと思う。