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台風の夜と思い出の子

わんこ
10 /01 2018
昨夜11時ごろから、午前3時あたりまで
埼玉も台風の暴風雨圏内となり、
洗車場みたいな四方八方から降りつける雨の音とともに
今まで耳にした覚えがない風の音が、
もう、生き物みたいに迫ってきては走り去り、通り過ぎた。
雨戸を閉めていたけれど、あの風がいまにも
雨戸を吹き飛ばし、硬い飛来物で窓ガラスをぶち割ってきそうで
こわかった。

雨風の音がうるさくて、どうしたって眠れそうにないので
ゲームをし、スーパーからとってきた衣類通販のカタログを読み、
ツィッターをのぞいたりした。
ツィッターには、この雨風の音で、飼い猫がひどく落ち着かず
怖がり、すり寄ってきて離れないという書き込みを何個も見つけた。

猫は嵐を恐れるものらしい。
ちょっとした隙によって、嵐の中へ猫が逃げ出さないようにと
注意喚起する愛猫家も複数いた。
家の中よりも外は雨風がもっとひどいはずなのだが
怯える猫たちはとにかく現状から逃げ出したいがために
ややもするとパニックになってしまうのだろう。

死んだ黒いオス犬も、そういう子だった。
図体の大きいのんびりした性質の子だったが
雨が激しく降ったり風がびゅうううっと鳴ると、非常に怯えて
耐えられないレベルになると震えながらくうーんくうーんと鳴きだす。
いつもは自己主張しない子がそのときばかりは決して引っ込まず
助けてくださいと鳴き続け、震えてバタバタ動き回るのだ。

もしも昨晩の台風時にあの子がいたら
風や雨よりあの子の鳴き声がうるさくて
怯えて歩き回る足音が耳について、
かわいそうだけどどうしようもなくて困り果てたことだろう。

何年前になるのか、雷が数日続いたある夏、
黒オスは真夜中の雷がとうにおさまった朝に
犬の散歩にでようとした娘ととうちゃんをすり抜け、
玄関を飛び出し、猛烈な速さで走り去っていってしまった。

黒オスは雷の音が数日来怖くて怖くて
それが収まってもなお恐怖から逃れられず
パニックにとらわれたままだったようだ。

娘はぎゃんぎゃん涙を流しつつ黒オスを探して歩き
とうちゃんも懸命に探して歩きまわり、
諦めかけて自動販売機でコーヒーを買おうとしたそのとき、
とうちゃんに走りよってきたのだそうだ、黒オスがとてもうれしそうに笑いながら。

近づいた後、また走り去ろうとした黒オスの首輪をとうちゃんはすかさず握り
ほとんど家に引きずるようにして連れ帰ったという話だ。
娘は黒オスを見てわんわん泣き、泣きながらひっぱたいたらしい。

(私はその日入院してた、手術の日だった、娘もとうちゃんも
その日に黒オスを探しまわるハメになり時間に遅刻してきた)

昨日のような日は、あの子が天国でのんきにしていてくれてよかった。
けれどこれから何年たっても、
こんな悪天候のたびにあの子をこうして思い出すに違いない。
ううん、雨風のたびにあの子を思い出していたい。
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